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院長コラム

耳鼻咽喉科

小児科医から最新の医療情報と県内の子どもにまつわる情報をお伝えしております。
この内容は、県内子育て情報誌「ちびっこぷれす」の「午後10時、クリニックにて…〜おほしさまの先生からの子育て応援”談”!〜」に掲載されています。

 

ようやく春到来。先月の卒園式・卒業式に続き、今月は入園式・入学式が開かれます。うちの娘も先月、6年間お世話になった保育園を卒園し、小学校に入学です。最近は字に興味を持って本を読んだり、少し字も書けるようになりました。先日は私と妻に「だいすきだよ、ながいきしてね。」という手紙を書いてくれました。子どもの成長に驚くばかりです。

4月は新入園生や新入学生だけでなく、在園児・在校生もクラス替えで今までの友達や先生と離れたりして、お子さんにとって環境が変わります。このような時期はお子さんの様子をいつも以上に気にかけて、安心できるようにいつも以上に話を聞く工夫をし、スキンシップを心がけるようにお願いします。

先月に続き、私のクリニックに隣接しているげんき夢こども園にある子育て支援センター「ながれ星」で耳鼻咽喉科医による講話が開催されました。今回は甲府市飯田で開業している「なかざわ耳鼻咽喉科クリニック」の中澤勉先生による「こどもによくある耳鼻咽喉科の病気について」の講話です。参加して下さったお母さん方と一緒に私も聴講してきましたので、その内容を皆さんにお伝えいたします。

 

まず耳について知りましょう!

 耳鼻咽喉科は耳(みみ)・鼻(はな)・咽(のど)・喉(のど)の病気をみるお医者さんです。耳はいろいろな音や言葉を聞き、体のバランスをとる場所で一番奥にある内耳は人の骨の中で一番硬い骨に囲まれています。とても大事な所なので硬い骨で守られています。耳が悪くなると、音や話が聞こえませんし、体のバランスがとれなくなり立ったり、歩いたり、走ることがむずかしくなります。耳の病気で一番多いのが、『中耳炎』です。風邪の子や、鼻が悪い子に多く見られます。きちんと治るまで、治療しないと難聴になってしまうことがあります。鼻水が長引いていると中耳炎になりやすくなるので、耳鼻咽喉科でしっかりと治療をすることをお勧めします。

 

つぎに鼻について知りましょう!

 鼻は息を吸い、においを感じるところです。鼻の周りにはいくつかの副鼻腔があり、鼻とつながっています。鼻と耳は耳管という管でつながっていて、ここを通って鼻から耳にばい菌が入ってきます。

 鼻水や鼻づまりで鼻が悪くなると、膿が副鼻腔にたまると副鼻腔炎、耳管を通って中耳にたまると中耳炎になります。副鼻腔炎が悪化すると、においを感じなくなることもあり、頭痛・顔のいたみ・だるさの症状が出てきます。治るまでに時間がかかる場合がありますが、きちんと治るまで治療を続けてください。

 鼻が悪いと、ぼーっとしたりすることで、集中力が低下し学習能力に影響する・においがわからず食べ物がおいしくなくなる・鼻づまり等により口で息をすることでかわいた空気でのどが痛くなり、かぜやインフルエンザなどにかかりやすくなります。

治療や予防に大切なのは鼻をきちんとかめることです。口をしめて・片方ずつ・ゆっくりと・少しずつ・くりかえすことが大事です。両方一緒に強くかんだり、鼻をいじり過ぎたり、すすったりしないでください。鼻を自分でかめない場合は鼻洗浄が有効と言われています。鼻咽喉にある細菌を洗い流すと炎症がおさまってきます。(鼻洗浄の詳細は中澤先生のクリニックのホームページを参照ください。http://nakazawa-ent.life.coocan.jp/sakusaku/5_1.htm

 

耳鼻咽喉科受診の勧め

 耳は音や声を聞く・鼻は息をしたりにおいをかぐ・のどは食べたり飲んだり話をする役割があり、楽しく元気に毎日を過ごすのにとても大事なところです。呼んでも返事がない・耳をよくいじる・鼻をよくすする・鼻声が治らない・鼻血が出やすい・鼻や目をこする・咳や痰が続く・のどの痛み発熱が多い・睡眠中息が長く止まる・声のかすれが続くといった症状があれば、早めに耳鼻咽喉科を受診し、治るまでしっかり治療することが大切です。

 

以上が講演の要旨です。中耳炎になる子は鼻が悪く、鼻の治療をすることが大切であることを強調していました。いくつかの質問があり、優しく丁寧に返答してくださっていた姿が印象的でした。わかりやすい講演をありがとうございました。

 

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