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院長コラム

令和8年5月号(VOL.252)祝!ロタウイルス定期接種化で子どもたちを守ろう!!

2026/05/01(更新日)

 桜も散り、新緑溢れる季節となりました。気持ちも前向きになりますね。

一方で、京都小6遺体遺棄事件については大変残念な気持ちになりました。  将来ある子どもを親が殺めることはどんな理由があろうとも決して許されることではありません。複雑な家庭環境にある子どもたちに寄り添う必要性を痛感しました。3月に、妻と一緒に都内の映画館で「女性の休日」を観てきました。この映画は1975年10月24日、アイスランド全女性の90%が仕事も家事も一斉に「休んだ」歴史的ムーブメントを振り返った、知られざる運命の1日のドキュメンタリーです。国は機能不全となり、女性がいないと社会がまわらないことが証明されました。その後も1985年・2005年・2010年・2016年・2018年・2023年の10月24日に実施。今、アイスランドは最もジェンダー平等が進んだ国となっています。世界経済フォーラムでは2025年、ジェンダーギャップ指数ではアイスランドが148か国中1位、日本は118位(G7中最下位)でした。しかし、日本では昨年度初の女性首相が誕生しました。少しずつギャップが埋まってくることを望みます。

 今月は「5歳児健診」についてお話します。5歳児健診は以前から県内でも一部の市町村で実施されていましたが、ここ最近、こども家庭庁からの後押しもあり、多くの市町村で今年から開始したり、まだ実施しない市町村も近いうちに始まると思われます。

 

5歳児健診の目的と流れ

 5歳児健診とはこども家庭庁からの通知で「幼児期において幼児の言語の理解能力や社会性が高まり、発達障害が認知される時期であり、保健、医療、福祉による対応の有無が、その後の成長・発達に影響を及ぼす時期である5歳児に健康診査を行い、子どもの特性を早期に発見し、特性に合わせた適切な支援を行うとともに、生活習慣、その他育児に関する指導を行い、幼児の健康の保持及び増進を図ること」と明記されています。

 5歳児健診では、今までの健診と同じように成長や発達、生活リズムをチェックします。具体的には、身長と体重を確認し、身体が健康かどうかを調べ、目や耳の具合についてもお聞きします。そして発達については、同年代のこどもと協力しあったり、ルール遊びができたり、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちをくみとったりすることができるかを確認しています。多くの場合、事前にご家庭に問診票が郵送され、ご家族にチェックしてもらいます。食事、運動、睡眠、メディアの利用など、毎日の生活の状況についても確認します。気になるくせ、きょうだいのことなど、日ごろの心配事や困りごとについての子育て相談もできます。小学校に安心して、通学するために順調に成長・発達しているか、何か心配なことや困っていることがないかを健診会場で保健師や医師と一緒に確認します。

 5歳児健診では発達障害かどうかを診断することはありません。お子さんの困り感やご家族の心配事などについて一緒に考えて、どうするかを相談する場所です。もし、日々の生活の中で、お子さんが困っていたり、ご家族が気になっていることがあれば、5歳児健診の機会に、保健師・医師にご相談ください。5歳児健診を実施した自治体では、不登校となったお子さんが少なかったという調査1)もあります。5歳児健診導入することで親子の困り感が減る一方で、学校側は対応法が早い段階でわかり、お子さんがスムーズに学校生活ができているのでしょう。

 

保護者の皆様へ

こども家庭庁では、「5歳児健診ポータル」というサイトを立ち上げています。そのサイトの「保護者の方」の中に、保護者向けにわかりやすい言葉で内容が述べられています。「みんなでいこう!ごさいじけんしん」では、お子さん向けにweb絵本があり、こどもと一緒に楽しめるサイトもあります。お子さんに事前に説明することで安心を得ることができます。

 

家では話せるのに、外で話せない子

 家庭ではごく普通に話すのに、幼稚園・保育園や学校などで話をしたりすることができない状態を「場面緘黙」といい、5歳児健診の中で確認する項目の一つに挙げられています。お子さんが保健師や医師にうまく答えることができない場合は、「場面緘黙」の可能性があります。不安が強いお子さんに現れます。安心させる環境づくりを園・学校に配慮してもらえると少しずつ話ができるようになります。

 5歳児健診は多くの市町村で初めての健診で、お子さん・親・保健師・心理士・教師などの教育関係者・医師など多くの方が関わります。受ける側も提供する側も慣れておりませんので、両者で将来あるお子さんのために協働して構築していく必要があります。

 

参考文献

5歳児健診マニュアル こども家庭庁

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/d4a9b67b-acbd-4e2a-a27a-7e8f2d6106dd/76581079/20240422_policies_boshihoken_tsuuchi_2024_27.pdf

5歳児健診ポータル こども家庭庁

https://gosaiji-kenshin.com/

1) Korematsu S, Takano T, Izumi T. Pre-school development and behavior screeningwith a consecutive support programs for 5-year-olds reduces the rate of school refusal. Brain Dev. 2016;38:373-6.

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