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院長コラム

読者の皆様・ちびっこプレスのスタッフの皆様のお陰で、早60回を迎えることができました。毎月、締め切り日が近づくとストレスを感じることもありましたが、読者の方から「読んでいますよ」なんて言われるとうれしくなり、それを励みに取り組んできたというのが正直な心境です。これからも地域に根差した最新の医療情報を提供していきたいと思いますのでどうぞお付き合いください。

 今月から県内では初めて、市川三郷町で「ヒブワクチン」の助成制度がスタートします。現在自費の予防接種は、おたふく・水痘・ヒブ・肺炎球菌のワクチンがあり、保護者の経済的な負担も多大です。今後さらに多くの市町村がヒブワクチンだけでなく他のワクチンも含めて助成制度が広がることを願っています。

 また、5年前から事実上中断している日本脳炎ワクチンが来月から再開することになりました。昨年8月には熊本市在住の7歳男児が日本脳炎にかかっていますのでお早めに日本脳炎ワクチンを接種していただきたいと思います。ちなみに日本脳炎ワクチンは3歳以上が対象になります。

さて今月は今年に入り猛威をふるっているRSウイルス感染症についてお話します。

 

RSウイルス感染症とは

例年11月から1月にかけて流行を繰り返していますが、今年は新型インフルエンザの影響でまだ流行が続いており、さらに患者数が例年より多い状況です。RSウイルス感染症は咳・鼻水・熱が主な症状で、2~3歳以上のお子さんは大抵症状が軽く済むのですが、乳幼児のお子さんは重症化しやすく細気管支炎や肺炎になり入院することもあります。併せて1歳以下のお子さんは中耳炎の合併もよくみられます。インフルエンザと同様、注意が必要な病気です。

 

そもそもあまり聞いたことがないウイルスですが?

RSウイルスは以前から存在していたウイルスですが、最近、外来で迅速診断ができる検査方法が普及し始めたこともあり、診断が容易になってきたことで耳にすることが多くなりました。検査はインフルエンザの検査と同様に綿棒を使用して、鼻に入れて行います。ただ、この検査は一般的には保険で効かない検査のため、インフルエンザ簡易検査と比較して広がりにくい状況があります。

 

2度以上かかりますか?

このウイルスは乳児の約70%が1歳までにかかり、2歳までにはほぼ100%かかってしまいます。1度かかれば、2度とかからない病気ではなく、繰り返し感染してしまいますが、回数がふえるほど症状は軽くなります。

 

予防法は?

 潜伏期間が4~6日で、飛沫や接触によって感染しますので、インフルエンザと同じく手洗いうがいをしっかりしてください。感染力も強いのでしっかりと治ってから通園させてください。また、ワクチン開発が進められていますが、現在のところワクチンがありません。ただし低出生体重・先天性心疾患・慢性肺疾患をもつ子どもたちに限って、数年前から「シナジス」という抗体(抗RSVモノクローナル抗体)を注射して重症化を防ぐ方法があります。

 

治療法は?

 インフルエンザに対しては特効薬がありますが、RSウイルスには特効薬がなく、抗生剤も効きません。対処療法のお薬が中心で、外来では吸入をしたり鼻水を吸引器で吸ったりしています。家庭では安静にして加湿に配慮して水分をしっかりとってください。乳児は咳がひどくなったり、飲みが悪くなり、無呼吸や突然死につながることもあります。早めに受診されることをお勧めします。普通のかぜと違い熱が4~5日続く場合も多く、症状が治まるまで10日前後かかります。

 

診察をしていて、乳幼児を持つ家族の多くがRSウイルス感染症を知りませんでした。

読者の皆様の中でも、今まで知らなかった人が多いのではないかと思います。来月もお楽しみに。

 

参考文献

国立感染症研究所 感染症情報センターホームページ:http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_22/k04_22.html

春が待ち遠しくなってきました。今月は卒業、入学、仕事の移動など慌しくなりますね。最近、日本相撲協会の理事選挙で貴乃花理事が誕生したことが報じられました。貴乃花は一門を離脱して当選が難しいと言われた選挙で見事理事になりました。当選の裏には、普通であれば同じ一門に1票を入れるところを安治川親方が退職覚悟で貴乃花に1票を投じたそうです。相撲界をよくしようと一石を投じた安治川親方の勇気ある行動にとても感動し、私自身勇気をもらいました。

さて、新型インフルエンザの猛威は徐々に落ち着いてきたようです。変わって、嘔吐や下痢を伴う胃腸炎やRSウイルスにかかり咳や鼻水がひどくなる細気管支炎が流行っています。WHO(世界保健機関)によると、世界的にも新型インフルエンザの流行は昨年11月がピークで以降はおさまっています。気になる季節型インフルエンザの発生は今のところ世界的にもほとんどみられていません。

 さて今月は一部の病気で提出が必要な「治癒証明」についてお話します。

 

治癒証明書は健康な子どもたちを守るためのシステムです

 治癒証明書はふつうのかぜには必要ありませんが、インフルエンザ、溶連菌感染症、水痘、おたふくなどの病気には必要です。これは感染を広げるのを防ぐ目的があります。治癒証明書は集団生活を送っている健康な子どもたちを守るためのシステムです。何回か通院も必要になりますが、ご理解ください。

 

かぜなどの感染症は人にうつします

仕事などの事情で、「子どもの体調が少し良くなったから」と通園・通学させたいと思う気持ちは理解できます。しかし、結果としては他の子どもたちに病気をうつしてしまいます。ある園では新型インフルエンザの子が一人出たら、同じクラスの子どもたちに広がりました。みなさんの意識で、不用意な感染をさせないことも、子どもたちを守ることにとても大事なことだと思います。

 

病気になったら、しっかり休む

病気になっても園や学校に行くと病気が蔓延し、健康な子どもたちが感染してしまいます。感染症の多くは発熱を伴いますが、大抵熱は朝下がり、夕方から夜にかけて上がります。朝熱が下がったので園・学校に行き、昼過ぎに熱がでて呼ばれてしまったことはよく経験することではないでしょうか?前日の夜に熱があった場合は、翌日熱が下がりげんきになってきてもその日は休ませていただくと、本人の体も休めることができます。また他の子どもたちに病気を広げないですみます。いつもより1~2日多く休ませようという意識を持ってもらうと、お子さんの体が休まります。

 

園デビュー最初の1年目は病気をたくさんもらいます

最初の1年目、特に第1子のお子さんが園に行き始めると、急に病院通いすることがよくあります。病気が続くと親もたいへん心配になり、大きな病気になっていないかなど不安になります。冬はインフルエンザ、夏は夏かぜなどと季節によって流行る病気があり、最初の1年間は園で流行する病気をすべてもらってしまうかもしれません。ただ、2~3年経つと、病気をする機会が減ってきます。人間はある程度病気をして、そのウイルスや細菌に対する免疫を獲得していきます。4~5歳にもなりますとかなり病気は減ってきます。小さい頃の育児は本当にたいへんですが、皆同じような経験をして乗り越えています。

 

病気したらママだけがみることはない

園の行き始めとママの仕事始めが同時で、病気をもらい、病院通い、中には入院してしまうこともあり、家庭が大混乱に陥ることもあります。ママは仕事に家事に多忙ですね。子育てはママだけでは絶対無理です。パパと一緒に、さらに祖父母、地域のサービス(ファミリーサポート、病児保育など)を利用しながら子育てをすることが必要です。うちは一番下が小学生になり、やっと病気も減り育児が楽になってきました。

 

まれな園での対応に疑問!

治癒証明書は健康な子どもたちを守るためのシステムです。園によっては保護者の利便性(?)のためか、治癒証明書を必要としない園がありましたが、疑問を感じています。また、治癒証明書が医師の署名を必要とせず、保護者のサインのみで可能な幼稚園がありました。このシステムですと、保護者の勘違いや偽造(ないと思いますが)による集団感染の恐れがあります。皆さんのお子さんが通っている園・学校ではどのような対応になっていますか?

「引き出しの中のラブレター」という映画をご存知ですか?昨年10月に映画館で上映されました。先日観る機会があり、感動しました。いつもいる夫婦でもなかなか言い出せないでいる気持ちを手紙で伝えると、お互いに今まで以上にいい関係になるという心に残る話でした。記念日に手紙で気持ちを伝えてみるというのもいいなと思いました。ぜひ一度ご覧ください。

さて、1年前にインフルエンザ菌ワクチン(ヒブワクチン)、2か月前から子宮頸がんワクチン(サーバリックス)が使用できるようになりました。今月末には、新しいワクチンである「肺炎球菌結合型ワクチン(プレベナー)」が使用できる予定です。とてもいいニュースで、ぜひお勧めしたいワクチンです。今月はこのワクチンについてお話します。

 

肺炎球菌感染症とは

肺炎球菌にかかると、菌血症、髄膜炎、細菌性肺炎、中耳炎になります。これらの病気にかかり、まれには亡くなったり、脳障害、聴覚障害、てんかんなどの障害が残ることもあります。肺炎・気管支炎・中耳炎の原因菌は肺炎球菌とインフルエンザ菌が多くを占めています。しかし最近、抗生剤が効かない「耐性菌」が高頻度にでてきて、治療に難航するケースがでてきています。時代が治療から予防に大きくシフトし始めました。

 

ワクチンの効果      

2000年から肺炎球菌結合型ワクチンを始めたアメリカでは、始まる前と後で髄膜炎、菌血症の発症が94%減少1、急性中耳炎も34 %減少し、強い予防効果が認められています。ヒブワクチンと一緒に行うことで感染症を大幅に減らす効果が期待されています。

 
 

標準的なスケジュール


接種時期は、生後3か月から行う3種混合(DPT)ワクチンと同時に行うことができ、回数は3種混合と同じで最初3回続けて1年後に1回の追加接種をします。安全性は接種部位の発赤・腫脹が認められますが、頻度は他のワクチンと差がなく安全であります。ただし、自己負担がかかり、1回1万円前後になります。また、プレベナーはヒブワクチンと違って供給は安定しているので、希望すればすぐに接種できそうです。2月末には発売される予定ですので、その時期にかかりつけ医に相談して下さい。

 

定期接種化を!

ヒブワクチン、サーバリックス、プレベナーのワクチンは世界の多くの国で定期接種になっていますが、これらのワクチンは日本ではまだ任意接種で自己負担です。政府は「子ども手当」を新設し子どもに予算をかけるようになりましたが、これらのワクチンの定期接種化(自己負担ゼロ)を望みます。みなさんも声を上げましょう。
 
 

今後でてくるワクチンを紹介


 世界では使用されているのに日本ではまだ使用できないワクチンに「不活化ポリオワクチン」と「ロタウイルスワクチン」があります。ポリオワクチンは、日本で生ワクチンを使用していますが、これは数百万回に1回起こる麻痺があると言われ、ポリオを飲んだお子さんのお父さんが麻痺になってしまったというケースがありました。不活化にすると麻痺の副反応はないので、世界的な流れは「不活化ポリオワクチン」へとなっています。もう一つ、ロタウイルスは毎年冬に流行し嘔吐や下痢がおこり、重症胃腸炎の主な原因ウイルスと言われています。このウイルスに対するワクチン「ロタウイルスワクチン」が2006年発売され、世界100カ国以上で使用されていますが、日本はまだ使用が認められていません。早く使用できることを願っています。

 
 

参考文献

チャイルドヘルス vol.13 No.4

 

シリーズ~新型インフルエンザ4~


少し減りかけているインフルエンザですが、まだまだ猛威をふるっています。安心は禁物です。今シーズンはまだ季節型インフルエンザがでていません。世界的にみても、季節型の発生がほとんどなく、新型のみです。原因はわかってなく、謎のままです。また、新型インフルエンザワクチンを接種した方は新型インフルエンザにかからないわけではないのですが、症状が軽くでる場合もあります。高熱も出ないで治まる方もいます。ワクチン接種した場合は症状が軽くなることもありますので、熱がでたときは医療機関に受診し相談してください。

新年あけましておめでとうございます。昨年、40歳になった私は節目の年になりました。4月にクリニックを移転し、同月、保育園が開園、9月からは病児保育も始まりました。新型インフルエンザへの対応も重なって非常に慌しい年でした。今年はクリニック・保育園・病児保育を軌道に乗せ、より一層地域に根ざした活動をしていきたいと思っています。  今年もどうぞよろしくお願いします。

 

自尊心って何?

 最近、「自尊心(self-esteem)」という言葉を意識するようになりました。きっかけは2年前の平岩幹男先生の講演会です。平岩先生は小児科医であり、自閉症や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの発達障害の治療・研究についての第一人者と言われています。その講演会の中で、発達障害のお子さんにはself-esteemつまり自尊心を高めることがとても大切であることを知りました。このことは発達障害のお子さんに限ったことではなく、すべての子どもにあてはまることだと感じました。

自尊心を辞書で調べると自尊感情とも言い、自己の存在や在り様を尊重する(大切に思う)感情のことと書いてあります。自尊心は人格形成や情緒の安定のために重要です。自尊心が低くなると自分自身を信用できず、自身の能力すら懐疑的になり、何もすることができなくなります。時に依存症や摂食障害などになることもあります。

 

自尊心を高めるには?

 子どもの自尊心を高めるにはどうしたらよいでしょうか?具体的には、どんな小さなことでも「ほめてあげる」ことです。何かができたらほめてあげること、大人からすればたいしたことではなくても、子どもにとってはほめられることで自信がつきますし、親から愛されていることを実感します。その結果として自分自身が好きになることが大切です。反対にできたことをほめず、もっともっとと要求ばかりしていると、子どもは「私はだめだ。だめな人間なんだ。」などと思ってしまい、自分が好きになれず自尊心が高くなりません。できたことを確認し、ほめてください。但し、ほめてばかりいて過ごせればいいのですが、子どもは何かと悪いことをしたりします。悪いことをしたときは、手をあげずに、言葉でしっかりとしかってください。しかるのはパパが得意としている分野です。パパが主にしかる役でいると家庭もうまく機能します。ママがフォロー役になるのです。我が家も母親が何度言っても聞かない時には、私がしかると子どもは聞きビシッと引き締まります。

 

自尊心を高めることが先、勉強は後

子育てで一番大切なことは「自尊心を高めること」と言っても過言ではありません。親は自分の過去の反省から、早めに子どもに教育をしたくなります。幼児期に英語などのおけいこ、学童期には塾へ通う方も多いと思います。おけいこや塾を批判しているわけではありませんが、成人になるまでの20年という長い目で、ゆっくりと自尊心を高めながら、勉強に取り組める環境を整えていくことが大切だと考えます。自尊心が低いままですと、自分自身が不安定になり落ち着いて勉強を続けていくことができません。新しい環境・新しい勉強への意欲は、自尊心が高いからこそ湧き出てくるものだと思います。そんな子どもになってもらいたいとどの親も考えていることでしょう。私自身も時に反省しながら、子どもたちの自尊心を高めるためにと心がけています。

 

シリーズ~新型インフルエンザ3~

うちの子も4人中3人、新型インフルエンザにかかってしまいました。一番下の子は兄がかかり1週間、本人がかかり1週間、学級閉鎖で1週間、計3週間学校を休みました。新型インフルエンザにかかって軽い症状で終わってしまう方も多いですが、症状が重くなる場合もありますので、くれぐれもかかりたいなどとは思わないでください。新型インフルエンザは従来の季節型と比べて、肺炎や気管支炎になる場合が多いと報告がありました。咳がひどくなる場合は注意が必要です。もう一つ、新型インフルエンザにかかってしまった人は、新型インフルエンザワクチンは必要ありませんので確認ください。

山梨県の小児科 げんきキッズクリニック 夜間診療・小児救急: 平成21年12月号(Vol.56)最新の食物アレルギーの治療

今年も残すところわずかになりました。新型インフルエンザによる学級閉鎖は今までになく多く、これから本格的なインフルエンザのシーズンに入り、今まで以上に混乱が予想されます。ご心配だと思いますが、冷静に対応してください。

10月に昭和町で開かれた「パパママ学級」で私の子育て経験についてや小児科医としてのアドバイスをしてきました。出産前のパパとママに話をすることは初めてで緊張しました。参加者に話を聞くと出産時の立会いを予定しているパパが半分程度しかいないことが少し残念でした。一生に1回しかないわが子の誕生の瞬間を夫婦で共有しない手はありません。立ち会いにはぜひ関わって、たいへんなママを支えてあげてください。ママの方で恥ずかしいなどの理由で立ち会いを拒む人もいるようですが、出産はパパの存在がたいへんありがたいものです。積極的に立ち会いをしてもらいましょう。うちの子は4人とも立ち合いましたよ。感動ものです。さて今月のテーマですが、10月末に秋田市で行われた日本アレルギー学会に参加しアレルギーの最新情報を学びましたので一部をご紹介します。

 

はじめに


アレルギーは2人に1人は診断を受けたことがある程、非常にポピュラーな病気になりました。ぜんそくは吸入ステロイドを中心とした治療法が広がり、アトピー性皮膚炎はステロイド軟膏の理解が浸透してきました。2つの病気は昔と比べコントロールが可能になってきました。一方で、食物アレルギーはぜんそくやアトピー性皮膚炎と比べると診断や治療法の難しさがあると言われています。そこで、食物アレルギーの基本と今トピックスとなっている「食べて治す経口減感作療法」についてお話します。
 
 

食物アレルギーの診断と治療

頻度が一番多いのは卵です。卵を食べて1時間以内に顔や体にブツブツがでてきた例はよくあります。食物アレルギーの頻度は乳児で10%あり、患者数は増加してきています。症状は発疹や下痢などがあり、血圧低下や意識がなくなったりするアナフィラキシーショックといった重い症状になることもあります。素人判断で必要以上に多くの食品を除去する場合もあり、医師の診断を受けることは大切です。
治療は除去が中心となります。ただ、漫然と除去をし続けることは成長期のお子さんにはつらいものがあります。食物アレルギーは多くの場合、年齢が進むにつれて食べられるようになってきますので、3~6ヶ月ごとに確認をする必要があります。確認には「特異IgE抗体」と「食物負荷試験」を組み合わせながら解除の時期を検討します。よく「特異IgE抗体」を調べますが、この結果の解釈は注意が必要です。陽性の場合、必ず除去しなければならないのではなく、参考程度となることを理解してください。最終的には医師の管理のもとで、実際食べて症状がでないかをみる「食物負荷試験」をしなければ解除の時期はわかりません。また、治療薬と考えられている「インタール」という内服薬があります。全国有数のアレルギー専門病院ではほとんど出す薬ではないので効果はないと考えてください。以上が「食物アレルギーの診療の手引き2008」(http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/05/02.html)にまとめてありますので参考にしていただけたら幸いです。
 
 

食べて治す~経口減感作療法~

食べて治すって本当なの?と驚いている人も多いと思います。私もこんな治療法があるんだと驚きました。食物アレルギーの患者さんの多くは、小学校入学までには原因食物を食べられるようになりますが、一部のお子さんはその時期を過ぎても避けなければなりません。小学校入学後も、少量食べてアナフィラキシーショックを起こす人もいます。そこで3年前から、一部のアレルギー専門病院で小学校入学後も食事制限されているお子さんに対して、「食べて治す、経口減感作療法」が始まりました。原因食物をある程度以上食べているとアレルギーが抑えられることがあり、この現象を経口減感作と言います。少量では症状がでるが、1年ほど毎日決められた量を食べ続けると、病気を克服することができる治療法です。この治療はまだまだ新しいものなので慎重に行っているのが現状です。また医師管理ももとに実施されている治療法です。個人では絶対に行わないでください。なお、10月17日に日本テレビ系列で放映されました。ご興味のある方は以下の動画(http://www.dai2ntv.jp/news/mesen/index.html)を参照ください。
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