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院長コラム

令和5年2月号(Vol.213)
子どもを守る~学校端末について~

2023/02/01(更新日)

 寒い日々が続く上、連日のコロナ報道により気持ちも暗くなりがちですね。一方で、コロナの感染症法上の分類について「2類相当」から「5類」への引き下げが検討されており、マスク着用や自宅待機など特に子どもたちへの制限への緩和を期待しているところです。

先月初旬、うちの息子(27歳)とマラソンで10kmの勝負をしました。5kmまでは30秒差で後を追っていて最後のなんとかラストスパートで勝てるかもと思っていたところ、7km地点で足がつってしまい、負けてしまいました。年齢の差を感じてしまいましたが、子どもとの久しぶりの対戦は生涯の思い出の一つとなりました。

最近、うちの娘(小4)は昨年から学校から配布されたノートパソコン(端末)を持ち帰るようになり、端末を利用しながら宿題をやっている姿を目にしています。私の子どもの時代はテレビ・ラジオぐらいしかありませんでしたが、パソコン、スマホが当たり前の時代、さらに学校から端末を持ち帰ってくる時代に入っています。今月はこの端末と子どもたちがどのように付き合っていくべきかを考えてみたいと思います。

 

ランドセル症候群って?

 端末の持ち帰りに伴い、登下校時の子どもたちの持ち物が増え、小さな体で重い荷物を持ってくことで体に負担がかかっています。教科書などの荷物が重いため、肩こり・筋肉痛・腰痛などの体の症状、重い物を持たなければならない精神的な苦痛・憂鬱さなどがみられる症状については正式病名ではありませんが、「ランドセル症候群」と言われているようです。2018年、文科省はお子さんの体の負担を考え、学校側に何を持ち帰えるかを考慮してもらいたいことを伝えています1)。工夫例として、家庭学習で使用しない教材は置いて帰る(置き勉)・学期末に持ち帰るような水彩道具、習字道具などは分散して持ち帰る・給食や体操服などを金曜日に重ならないような配慮をすることが挙げられていました。教科書自体、以前より重くなっており、さらに端末持ち帰りが加わることで子どもたちの心身の負担を考慮する必要があります。気になる症状がでている場合は整形外科などの医療機関に受診し、荷物が重いことが原因であれば、荷物の負担が減るように学校側に相談してみてください。

 

お子さんの端末利用について

ご家庭での端末の利用に関しての注意点が文科省からいくつか挙げられています2)。「目を画面から30㎝以上離す」・「30分に1回は20秒以上画面から目を離して遠くを見る」・「部屋の明るさに合わせて画面の明るさを調整する」ことを健康面から指摘しています。

さらに、保護者が知っておきたい4つのポイントとして、1.時間の長さだけではなく、利用している中身を一緒に確認しておくこと。2.ゲームプレイが個からグループになっているので、子どもがどんなゲームをしているのか、対象年齢として適しているのかを把握すること。3.相談しやすい親子関係をつくり、SNS等でのいじめや誹謗中傷は親がじっくりと話を聞くこと。4.動画や写真の投稿は注意し、特に裸の写真は絶対に撮ったり送ったりしないことが挙げられています。

 「子どもは親の背中を見て育つ」と言われるように子どもは親のしていることを見て真似をします。親も自らのネット利用を子どもの模範となるような使い方をすることが大切です。2020年から香川県はネット・ゲームの過剰な利用が子どもの学力や体力の低下だけでなく、ひきこもりや睡眠障害、視力障害などを引き起こすことやゲーム依存症の問題まで指摘されていることから「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」を制定しました3)。その中でネット利用を1日平日60分以内(休日90分以内)、午後9時までに制限することを決めています。ネット利用を学校や親だけに押し付けるだけでなく、香川県のように社会全体で子どもたちにネット利用のルールを教え、子どもたちを守っていくことが必要ではないでしょうか。

 今回の端末導入により学校の先生の多忙さに拍車をかけてしまってないか気になっています。国では端末の利活用促進に情報通信技術支援員(ICT支援員)の配置の充実が重要であると言われていますが、導入に地域差があるようです。また、端末に関しては先生方も専門家ではありません。こういったことを踏まえて、親と学校が連携しながら対応していくことが望ましいと思われます。

 最後に、ここ数年で学校に一気に端末が入り込んでいます。先生も親も子どもたちもそれに対応していかなければいけない時代になりました。パソコン、スマホなどの情報端末が子どもたちに大変身近になっています。メリットだけではなく、デメリットを充分に理解して、子どもたちを私たち(親・先生・社会)が守っていかなければなりません。就学前のお子さんには端末の使用を極力控えることがネット依存の予防になると考えています。

 

参考文献

1)児童生徒の携行品に関わる配慮について 文科省ホームページ

 

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