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院長コラム

令和4年11月号(Vol.210)
親の思いを子どもに押し付けていませんか?

2022/11/01(更新日)

 先月は園・学校の運動会があって久しぶりにお子さんの学校での様子を目に焼き付けることができたのではないでしょうか。

 今夏、南半球に位置するオーストラリアではインフルエンザ流行が確認されています。国内では先月から入国者の大幅な緩和により、人の流動が活発になることを考えると、今冬はインフルエンザ流行の可能性が高まると予想されています。流行に備えて、インフルエンザワクチンの接種を強くお勧めします。

 9月に理化学研究所から赤ちゃんの泣きやみと寝かしつけについての研究結果が発表されました。生後7か月以下の泣いている赤ちゃんを【抱っこして歩く】【抱っこして座る】【ベビーカーに乗せて動かす】【ベッドに寝かせる】という4種類の動作で泣き止むかどうかをそれぞれ30秒間試したところ、【抱っこして歩く】【ベビーカーに乗せて動かす】という2つの動作が泣き止むのに効果的であることがわかりました。その上もっとも効果のあった【抱っこして歩く】ことを5分間続けると、46%の赤ちゃんは眠ってしまいました。さらに寝ている赤ちゃんをベッドに置くと、起きてしまった赤ちゃんは寝始めから平均3分間でベッドに置かれたのに対して、寝続けられた赤ちゃんは平均8分間寝てからベッドに置かれていました。赤ちゃんが泣いたら、抱っこして5分歩き、寝ていてもすぐにベッドに置かずに5~8分程度、抱っこしたまま眠りが深くなるまで待つことが寝かしつけのコツであることを伝えていました。寝かしつけの際に実践している方も多いかと思いますが、研究結果からの検証という面からも自信をもって子育てに役立てていただけたなら幸いです。

 今月は子どもへの向き合い方についてお話をします。どんな親でも自分の子どもにはより素晴らしい人間になってもらいたいと願っていると思います。しかし、その期待が過度になると子どもが生きづらくなることもあることを自分の子育ても振り返りながらお伝えします。

 

私の経験談

 私には子どもが5人いて、5回の子育てを経験しています(第五子は未だ子育て中です)。第一子の時は私も初めての子育てのため、当然力が入りました。私は特に勉強に力が入ってしまい、必要以上に第一子に関わった結果、最後は叱ってばかりとなり、一時期父子関係が悪化したことがありました。その経験から猛省をし、その後は自分から勉強に関わらないように努めました。子どもは親の期待を充分に理解しています。その子の思いや生活を尊重し見守ることを学びました。第二子以降の子育ては徐々に力の加減がわかり、第一子と比較するとよい父子関係になりました。親子関係は乳幼児期や学童期のみでなく、一生涯続きます。そのため子どもが成人しても、お互いを尊重しあえるよい親子関係を築きたいものです。父子関係が悪化した時、調整役に妻が大きな役割を果たしてくれたことで、父子関係の改善ができました。この場を借りて妻に感謝したいと思います。

 

子どもを抑えすぎると

 ほとんどの親は子どもが生まれたとき「生まれてきてありがとう!」と思います。そして歩けたこと・言葉が出たこと等の子どもの成長を見て大喜びします。子どもの成長とともに、次第に子どもに「将来はスポーツ選手にさせたい」「自分と同じような職業につかせたい」などと様々な期待を抱き始めます。親子2人3脚で一流スポーツ選手になったことを伝えるメディア情報等を見ると、英才教育への進む親の考えもあると思います。それはスポーツだけではなく、勉強についても同様です。一方で現実に成功するケースはそう多くはなく、挫折し、子どもの心に大きな傷を負う場合も少なくありません。将来ある子どもの大きな挫折は、子どものその後の人生や親子関係に大きな影響を及ぼすことになりますので、親子のみで対応することはお勧めしません。

 実際に親の期待により勉強やスポーツを頑張りすぎているお子さんの中には、親の思いを気にするがあまり休んだり手を抜いたりすることができず、体に不調を訴え、当院を受診するお子さんがいます。頭痛・腹痛などを訴えるようなら、今の生活を見直してください。さらに頭痛・腹痛などが続くようなら、学校以外の習い事は一旦、休んでみてください。きっとよくなります。

 

小学生の柔道全国大会廃止

 今年3月、小学生の柔道全国大会の廃止が決まりました。廃止は行き過ぎた勝利至上主義が散見されていたことが理由です。勝利至上主義は勝つことを最優先に考えるため、他のことを軽視しがちになり、指導者や親が過熱し、子どもを追いつめてしまいます。

 スポーツだけでなく、勉強も親が厳しく対応しすぎて、行き場を失うと子どもを自殺に追い込むこともあります。指導者や親のエゴで子どもと対応せず、その子の持っているよさを見極め、見守ってもらいたいです。子育て期だけでなく、その後の親子関係がより良いものであるように願っています。

 

参考文献

理化学研究所ホームページ

全日本柔道連盟ホームページ

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