• げんき夢こども園:055-268-5577
  • げんきキッズクリニック:055-268-5599ご予約はこちら
image

院長コラム

平成22年1月号(Vol.57)
子育てにとても大切なこと~自尊心(self-esteem)を高める~

2010/01/01(更新日)

新年あけましておめでとうございます。昨年、40歳になった私は節目の年になりました。4月にクリニックを移転し、同月、保育園が開園、9月からは病児保育も始まりました。新型インフルエンザへの対応も重なって非常に慌しい年でした。今年はクリニック・保育園・病児保育を軌道に乗せ、より一層地域に根ざした活動をしていきたいと思っています。  今年もどうぞよろしくお願いします。

 

自尊心って何?

 最近、「自尊心(self-esteem)」という言葉を意識するようになりました。きっかけは2年前の平岩幹男先生の講演会です。平岩先生は小児科医であり、自閉症や注意欠陥多動性障害(ADHD)などの発達障害の治療・研究についての第一人者と言われています。その講演会の中で、発達障害のお子さんにはself-esteemつまり自尊心を高めることがとても大切であることを知りました。このことは発達障害のお子さんに限ったことではなく、すべての子どもにあてはまることだと感じました。

自尊心を辞書で調べると自尊感情とも言い、自己の存在や在り様を尊重する(大切に思う)感情のことと書いてあります。自尊心は人格形成や情緒の安定のために重要です。自尊心が低くなると自分自身を信用できず、自身の能力すら懐疑的になり、何もすることができなくなります。時に依存症や摂食障害などになることもあります。

 

自尊心を高めるには?

 子どもの自尊心を高めるにはどうしたらよいでしょうか?具体的には、どんな小さなことでも「ほめてあげる」ことです。何かができたらほめてあげること、大人からすればたいしたことではなくても、子どもにとってはほめられることで自信がつきますし、親から愛されていることを実感します。その結果として自分自身が好きになることが大切です。反対にできたことをほめず、もっともっとと要求ばかりしていると、子どもは「私はだめだ。だめな人間なんだ。」などと思ってしまい、自分が好きになれず自尊心が高くなりません。できたことを確認し、ほめてください。但し、ほめてばかりいて過ごせればいいのですが、子どもは何かと悪いことをしたりします。悪いことをしたときは、手をあげずに、言葉でしっかりとしかってください。しかるのはパパが得意としている分野です。パパが主にしかる役でいると家庭もうまく機能します。ママがフォロー役になるのです。我が家も母親が何度言っても聞かない時には、私がしかると子どもは聞きビシッと引き締まります。

 

自尊心を高めることが先、勉強は後

子育てで一番大切なことは「自尊心を高めること」と言っても過言ではありません。親は自分の過去の反省から、早めに子どもに教育をしたくなります。幼児期に英語などのおけいこ、学童期には塾へ通う方も多いと思います。おけいこや塾を批判しているわけではありませんが、成人になるまでの20年という長い目で、ゆっくりと自尊心を高めながら、勉強に取り組める環境を整えていくことが大切だと考えます。自尊心が低いままですと、自分自身が不安定になり落ち着いて勉強を続けていくことができません。新しい環境・新しい勉強への意欲は、自尊心が高いからこそ湧き出てくるものだと思います。そんな子どもになってもらいたいとどの親も考えていることでしょう。私自身も時に反省しながら、子どもたちの自尊心を高めるためにと心がけています。

 

シリーズ~新型インフルエンザ3~

うちの子も4人中3人、新型インフルエンザにかかってしまいました。一番下の子は兄がかかり1週間、本人がかかり1週間、学級閉鎖で1週間、計3週間学校を休みました。新型インフルエンザにかかって軽い症状で終わってしまう方も多いですが、症状が重くなる場合もありますので、くれぐれもかかりたいなどとは思わないでください。新型インフルエンザは従来の季節型と比べて、肺炎や気管支炎になる場合が多いと報告がありました。咳がひどくなる場合は注意が必要です。もう一つ、新型インフルエンザにかかってしまった人は、新型インフルエンザワクチンは必要ありませんので確認ください。

ページトップ