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院長コラム

令和4年5月号(Vol.204)
コロナ規制を緩和しませんか?

2022/05/02(更新日)

 新緑の季節に入り、体を動かしたくなる季節になりました。我が家では娘が以前よりもゲームをやりたがるようになり、時間を決めて対応をしていましたが、ゲームから気持ちを離すために先月ネットで数千円の子ども用卓球台を購入したところ、思った以上に私との対戦を楽しんでくれています。今後もゲーム以外の対人の遊びを企画していきます。

 先月から子宮頸がんを予防するHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンの積極的勧奨が再開されました。2013年から定期接種化されたものの、副反応と疑われた症状が報告され、積極的な勧奨は控えられていました。その後、安全性について特段の懸念が認めらないと判断されました。子宮頸がんは毎年、約1.1万人が新たに診断され、約3000人が亡くなり、20~40代の女性に多い病気です。HPVワクチンは世界80か国以上で定期接種化され、世界で約8億回も接種されており、他のワクチンと比べて特別に重い副反応を起こしやすいわけではないことがわかっています。子宮頸がんの95%以上がHPVの感染によるもので、17歳未満でHPVワクチンを接種すると子宮頸がんの88%を防ぐことが報告されています。対象者は小学6年生から高校1年生の女子です。また、平成9~17年度の女性でHPVワクチンの接種ができなかった場合でも公費負担で接種できますので、接種券がない場合は市町村の担当者に問い合わせてください。

 今月は、コロナ感染対策について他国の現状や様々な指標を基に検討したいと思います。今年に入り新型コロナウイルス感染症は第6波でオミクロン株に変わり、今までの株より感染力が強い、一方で重症化しづらいという特徴があります。最近、一部の政治家・専門家からの自粛解除への声が聞かれるようになってきました。また、コロナとの共生を歩み始める国々が出ています。コロナ対策の舵を少し緩和する流れについて考えていきたいと思います。

 

新型コロナウイルスの新規感染者数について

 毎日のように新型コロナウイルスの新規感染者数が発表されています。全体を示す感染状況の把握の一つの指標になりますが、社会活動が妨げないように考える指標で一番大切なのは「病床使用率」と「重症者数」ではないかと思います。病床使用率が高くなれば、助けられる命が助けられなくなった昨夏の状況に陥る可能性があるため、病床使用率は常に気にする必要があります。病床が逼迫してくれば、まん延防止等重点措置・緊急事態宣言で感染拡大を防ぐことが大切です。県内の状況をみると、4/13現在、病床使用率(118床使用/389床)30%、重症者数1人(1床使用/24床)となっています。病床数と重症者を念頭に置きながら、自粛強化の度合いを考えることが大切です。つまり、私たちが必要な情報は新規感染者よりも、助ける命を救う指標として、病床使用率・重症者数を意識すべきです。

 

各国のコロナ対策緩和へ

 同じコロナウイルスと戦っている世界では、国により対策が違っています。スウェーデンは今まで規制をせず、コロナ前と同じように対応してきた珍しい国です。一方で中国は感染者を出さないゼロコロナで対応しており、今現在(4/18)、上海はロックダウンをしています。多くの国々ではある程度の規制をしてきましたが、最近、緩和解除の国々が出てきました。アメリカのニューヨーク市では今年3月から公共の建物の屋内や学校でのマスク着用が義務ではなくなりました。イギリスでは4月から規制を撤廃、韓国では4月15日からマスク着用義務は残すものの、大半の規制は撤廃しました。

 

国内の規制を緩めていかないと

 オミクロン株の弱毒化・3回目のコロナワクチン接種が進んでいること・治療薬の進歩によりある程度コロナ対策ができてきたので、規制によるストレスという「負の影響」も考慮し、コロナウイルスとの共存を模索していく段階に入っていると感じています。負の影響として、経済を回せていないことはもちろん、大人こども問わず不安に起因する様々な体の不調の訴えが増えています。そして、子どもにとっては楽しみにしている園・学校の様々な行事や部活動が中止や縮小となり経験が失われてきました。コロナ対策の現状をがんの治療で例えるならば、がんを叩きすぎて、QOLが低下してしまい、生きていく元気がなくなってきてしまっている感じがします。コロナを叩くことだけにエネルギーを使わずに、バランスを考えていくという、ウィズコロナの対策が求められると思います。昨今、強い対策を続けることへの疑問の声も上がってきています。少しずつ日常生活との両立について声を上げる時期に来ていると思います。

 

参考文献

厚生労働省ホームページ

七月にはマスクを外そう 浜松医療センター矢野邦夫 文芸春秋2022年4月号

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