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院長コラム

平成31年3月号(Vol.166)
インフルエンザ~最新事情~

 

 待ちに待った春がもうすぐやってきますね。最近、うちの娘(6歳)がNHKの「チコちゃんに叱られる!」というバラエティー番組を楽しみに観ています。5歳のチコちゃんが素朴な質問をして、知らないでいるとチコちゃんに「ボーッと生きてんじゃねーよ!」と叱られます。このフレーズがとても楽しいようで、いろんな場面で私たちに言って、家庭を明るくしてくれます。

今月は例年に比べて大流行したインフルエンザについて皆さんにお伝えします。

 

インフルエンザ流行中に気をつけたいこと

 インフルエンザ流行中は、熱が出たときにインフルエンザかどうか疑う必要があります。抗インフルエンザ薬は発症して48時間以内に使用しないと効果がないため、早めに診察を受けることをお勧めします。抗インフルエンザ薬は有熱期間の短縮・重症化予防効果が認められています。

診断は迅速キットで判断することが主ですが、迅速キットは発熱早期だと陰性になる場合があります。発熱後12時間経つと信頼性が高くなりますので発熱してしばらく経ってからの受診をお勧めします。夜、熱が出たと救急外来へ急がず、翌日かかりつけ医への受診が得策です。また、家族内でインフルエンザと診断された人がいた場合は濃厚接触と判断し、迅速キットをせず、インフルエンザと診断し抗インフルエンザ薬を処方する場合もあります。

予防の基本は手洗い・うがい・マスクの使用ですが、一番はインフルエンザワクチンを接種することです。インフルエンザワクチンの効果として発症予防・学校の欠席日数や入院日数を減らした報告があります。

 

夜、熱が出て翌朝、下がっても

 インフルエンザ流行期に夜間熱がでた場合は、翌日医療機関に受診し、インフルエンザかどうかを確認してください。よくあるケースが、夜、熱が出たものの翌朝には熱がないために、園・学校へ行き、昼頃、熱で呼び出されるというものです。医療機関でインフルエンザと判明した時には、午前中の登園・登校により周囲にインフルエンザをばらまいて、友達を感染させてしまっています。このようなきっかけで流行して、学級閉鎖や学年閉鎖に至ることが多々あります。皆さんに理解してもらい、一人でも感染者が減り、流行が阻止できればありがたいです。

 

新薬「ゾフルーザ」について

 今シーズンから抗インフルエンザ薬の新薬として登場したのが「ゾフルーザ」です。1回のみの服用であるため、飲みやすいことが評価されています。この薬は新しい作用機序でインフルエンザウイルスの増殖を抑制します。ただ、小児科学会では「新薬のため十分なデーターを持たないため、使用に関して検討中である」と推奨していません。耐性ウイルスの問題もあるようなので、安易に使用するのは控えた方がいいと思っています。うちのクリニックでは今までの薬を第1選択薬として、やむを得ない場合、つまり、タミフルの服用が難しい場合に限ってゾフルーザを服用しています。

 

隠れインフルエンザって?

 最近、「隠れインフルエンザ」という言葉を耳にするようになりました。これは医学用語ではなく、おそらくメディアが言っているものではないかと思います。新しく病名ができたのではなく、迅速キットが普及したおかげで、微熱・咳・鼻水などの症状でも陽性者が出て、インフルエンザという診断されるようになったということです。通常のインフルエンザは、高熱が出てぐったりしてきますが、隠れインフルエンザは症状の軽いインフルエンザと考えてください。私自身の経験でも、微熱・咳・鼻水と風邪と思われる症状でも迅速キットで陽性と判明する場合があります。こういったケースも考えると、園・学校に行っているお子さんは軽い症状であっても風邪だと自己判断せず、医療機関に受診をしていただくことをお勧めします。

 

治癒証明について一言

 今まではインフルエンザにかかると、「医師による治癒証明書」が必要でしたが、最近は必要としない園・学校が増えてきました。医師による治癒証明書を必要としないところは保護者が記載しています。うちのクリニックは通常、発症時とよくなった時点で2度来院し、よくなった時点に治癒証明書を記載して保護者も特に負担を感じていないのではと思っています。上記にも挙げましたが、治癒証明の有無の議論より、前夜、熱を出しているにも関わらず、園・学校に来てしまい、感染拡大をさせてしまっている現状を重く受け止めるべきではないでしょうか?集団生活を送る上でのモラルという点に関して大変危惧しています。

 

参考文献

「2018/2019 シーズンのインフルエンザ治療方針」について(日本小児科学会)

http://www.jpeds.or.jp/modules/news/index.php?content_id=402

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