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院長コラム

平成23年6月号(Vol.74)
被災地へ赴いて~医療ボランティア参加~

2011/06/01(更新日)

4月から入園したお子さんはやっと生活が慣れてきたところではないでしょうか。

ところで皆さんは「楽しく子育てできていますか?」の質問にどうお答えになりますか?「イエス」なら心配ありません。今までの生活で大丈夫です。「ノー」の方は早めの修正が必要かもしれません。人は誰しも生活に余裕がないとイライラしやすくなり、大事なお子さんに余裕をもった対応ができなくなります。育児が楽しめなくなっている方は周囲の手助けを求めてみてはいかがでしょうか。うちは妻が隣の保育園で働いており共働きをしています。義父の協力を得たり、子どもにも家事を手伝ってもらい家がまわっています。家事をすることは子どもの発達のためにも大事なことだと思っています。

さて、今月は医療ボランティアとして被災地へ赴いた話をします。

 

出発まで

震災後、早3ヶ月が過ぎようとしていますが、原発・被災地のニュースを耳にしない日はありません。どちらもすぐに解決できないほど大きな問題になっています。被災地の映像を目にするたびに、自分自身ショックを受け何かできないかと毎日考えていました。そんな中「特定非営利活動法人 ジャパンハート」の震災ボランティア医師募集を見つけ、家族・クリニックスタッフの理解を得て、4月15日から4日間、クリニックを臨時休診とし参加させていただきました。急遽、臨時休診することになり患者さんには申し訳ない気持ちがありましたが、患者さんの親から「気をつけてがんばってきてくださいね」などの温かい励ましの声をかけられ、またクリニックスタッフから励ましの色紙を手渡されて、気が引き締まる思いで出発しました。

 

被災地で診療を行う

被災地に行く途中の東北自動車道では、自衛隊の車両・被災地援助物資移送中と横断幕の書かれたトラックが多くみられました。福島県に入ると、地震の影響で舗装がしっかりとされておらず、道路の凹凸により車が大きく揺れることもありました。今回、私が赴いた所は宮城県石巻市渡波という場所でした。渡波地区は海岸に近い家々は全壊、少し離れている所で半壊、道の脇はがれきの山、津波で流され壊れた車が多数放置されていて、津波の威力を肌で感じました。実際の光景に出くわすと言葉にならないものでした。ライフラインがまだ整わない中、学校や保育園などを避難所として多くの方々が生活をしていました。

私はプレハブの診療所で診療をしました。被災者の気持ちに寄り添いながら1人1人丁寧に診療をさせてもらいました。感冒や胃腸炎などの感染症が多かったのですが、被災した家の片づけ中のケガや、地震の影響で凹凸した道を自転車に乗って転倒したというような方々、また「これくらいの症状なら・・」と我慢して受診せずにいた方も多く来院しました。

 診療終了後、ある患者さんからぜんざいとサラダの差し入れをいただき、夕食の1品としてスタッフみんなで感謝しながら頂きました。多くのスタッフとそれぞれの職場や参加動機など様々な話をし、貴重な時を過ごしました。外は寒く、強風でプレハブがガタガタ揺れ、余震の不安を抱きながら寝袋で床に就きました。翌朝は寒さで目が覚めました。1ヶ月前の震災は雪が降っていたそうで、その当時のことを思うとゾッとしました。

今回、私自身、初めてのボランティア活動でした。「医療の届かないところに医療を届ける」を基本理念に掲げている「ジャパンハート」の医療ボランティアに参加できたことで被災者の方にほんの少し貢献できたのではと思っています。こういった機会を与えていただいた「ジャパンハート」のスタッフには本当に感謝しております。医療は生活になくてはならない分野であることを再認識させられ、私の人生にとって感慨深い経験になりました。

 

熱がでたら翌日は園を休んで!

熱は朝下がることがありますが昼から夜にかけて上がってきます。夜、熱がある場合、朝、熱が下がり元気になったからと園に行くと、昼過ぎに熱がでて呼び出されることがあります。熱がでたら翌日は熱が出ないことを確認する余裕を持っていただきたいと思います。仕事の関係もあると思いますが、休むことでお子さんの体も休まり、他の方へ病気を広げずに済みます。

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